[入場無料]マイマイ新子と千年の魔法
11月5日(土)10:00~/オアシスパーク
原作は、芥川賞作家・髙樹のぶ子が自らの幼少時代をモデルに描いた自伝的小説「マイマイ新子」。昭和30年代の山口県防府市の風景が、圧倒的な美しい映像となってよみがえります。映画化の指揮を執ったのは、片渕須直監督。TV『名犬ラッシー』(96)では監督としてシリーズをまとめあげ、劇場公開映画『アリーテ姫』(01)でアニメーション映画の監督としてもデビュー。そして今年、『マイマイ新子と千年の魔法』公開直後から企画を温めていた『この世界の片隅に』がついに完成。11月12日(土)の公開が待たれる、いま最も注目されている実力派監督です。アニメーション制作を担当したのは、クオリティの高さで定評のスタジオ、マッドハウス。声の出演は、主人公・新子役に女優の福田麻由子。転校生・貴伊子役に水沢奈子。新子の母を女優やナレーター、絵本作家など、マルチに活躍する本上まなみが務めました。公開後、上映存続を訴えたインターネットでの署名などを通じて約80ヶ所のシネコン、ミニシアター、野外上映などで1年近くのロングランになりました。また海外でもロカルノ映画祭、オタワ国際アニメーションフェスティバル、モントリオール・ファンタジア映画祭で上映され、受賞も果たしました。2009年のロードショウから7年。今一度この名作をBlu-rayでお届けします!
ストーリー
想像の翼をぐんぐん広げ、千年前の町の姿やそこに生きる幼い姫まで思い描く。そんな少女・新子が、転校生・貴伊子や仲間とともに過ごす、楽しくも切ない季節。
ゆったりとした自然に囲まれた山口県防府市・国衙。平安の昔、この地は「周防の国」と呼ばれ、国衙遺跡や当時の地名をいまもとどめている。この物語の主人公は、この町の旧家に住み、毎日を明るく楽しく過ごす小学3年生の少女・新子だ。
おでこにマイマイ(つむじ)を持つ彼女は、おじいちゃんから聞かされた千年前のこの町の姿や、そこに生きた人々の様子に、いつも想いを馳せている。彼女は“想う力(ちから)”を存分に羽ばたかせ、さまざまな空想に胸をふくらます女の子であり、だからこそ平安時代の小さなお姫様のやんちゃな生活までも、まるで目の前の光景のようにいきいきと思い起こすことができるのだ。そんなある日、東京から転校生・貴伊子がやってきた。都会とは大きく異なる田舎の生活になかなかなじめない貴伊子だが、好奇心旺盛な新子は興味を抱き、お互いの家を行き来するうち、いつしかふたりは仲良くなっていく。一緒に遊ぶようになった新子と貴伊子は同級生のシゲルや、タツヨシたちとともに、夢中になってダム池を作る。そして、そこにやってきた赤い金魚に、大好きな先生と同じ「ひづる」と名前をつけ、大切に可愛がるようになる。
やがて新子たちは、学校が終わるとこのダム池に集まって過ごすようになっていた。しかし、ふとしたことから「ひづる」が死んでしまい、それを機に仲間たちとの絆も揺らぎ始めていく。そんななか、新子は「ひづる」そっくりの金魚を川で見かけたという話を聞き、貴伊子や仲間たちと金魚探しを始めるのだった。
そして、みんなの心が再びひとつになりかけたその時……。
監督情報
片渕須直
アニメーション映画監督。1960年生まれ。日大芸術学部映画学科在学中から宮崎駿監督作品『名探偵ホームズ』に脚本家として参加。『魔女の宅急便』 (89/宮崎駿監督)では演出補を務めた。T Vシリーズ『名犬ラッシー』(96)で監督デビュー。その後、長編『アリーテ姫』(01)を監督。TVシリーズ『BLACK LAGOON』(06)の監督・シリーズ構成・脚本。2009年には昭和30年代の山口県防府市に暮らす少女・新子の物語を描いた『マイマイ新子と千年の 魔法』を監督。口コミで評判が広がり、異例のロングラン上映とアンコール上映を達成した。またNHKの復興支援ソング『花は咲く』のアニメ版(13/キャ ラクターデザイン:こうの史代)の監督も務めている。
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作品情報
監督:片渕須直
2009年/日本/94分/BD/日本語音声
© 髙樹のぶ子・マガジンハウス/「マイマイ新子」製作委員会