ストーリー

「消耗のうちに終わるもの、それは死だが、完璧な終末とは、永続のうちにある」（「迷い鳥たち」ラビンドラナート・タゴール）。このアニメーションは、少女と少女の飼う金魚アルファの物語。ある日、アルファは泳ぐのをやめる。少女は混乱し、何が起こったのか理解できない。みなは真実を教えてくれるが、それでも答えを探す。少女にとって、アルファへの愛は死を超えていて、永続するものだからだ。私が語りたいのは生と死の葛藤。生き物である人間は、死をきちんと理解しないといけない。でも、少女は機械に答えを求める。コンピュータは簡単に、そしてすぐに答えを出すことができるように思える。でも、生命なきものが、死の意味を本当に教えてくれることなどあるのだろうか？　ところで、キャラクターの名前にはちょっとした示唆をこめている。金魚をアルファと名付けたのは、輪郭がαと似てるから。少女の名前がオメガなのは、Ωが彼女の髪型に似てるから。このふたつは古代ギリシャ語のアルファベットの最初と最後の文字であり、人生のはじまりと終わりを表してもいる。